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直接脳へ異常が出てしまうため、症状も様々です。
元気や食欲が無くなったり、ぐったりするようにもなります。
また、頭が圧迫されるため、目が外側に向くなど視点が合わなくなります。
視力が落ちて、物によくぶつかるようになる場合もあります。
普段の性格が急に変わることもあります。
今まで穏やかだった子が凶暴化したり、普段しない行動を取るようになったりもします。
症状がひどくなると、てんかん発作や痙攣を何度も起こすようになり、意識障害もみられます。
最悪の場合は、死亡します。
治療も難しく、外科手術か、対処療法で症状を軽減してあげることしかできません。
外科手術といっても、手術を行っている病院も少ないのが現状です。
マルチーズのなりやすい病気② 眼瞼内反症
犬のまぶたは、靭帯によって形が保たれています。
眼瞼内反症とは、この靭帯が何らかの原因で、引っ張られたりゆるんだりすることで、まぶたやまつ毛が眼球の方向へ内側に反転してしまう病気です。
反転することによって、まぶたやまつ毛が角膜や結膜を刺激したり、傷つけたりしてしまいます。
眼瞼内反症は、「逆まつげ」とも呼ばれます。
原因は、先天的なまぶたの構造によるものや、何らかの外傷によってまぶたが変形してしまうことや、皮膚の弾力性の低下などがあります。
症状は、目を気にしたり、脚や物を使ってこすったりします。
そして、充血したり、傷ついたりして、結膜炎や角膜炎になります。
また、涙がよくでて涙やけになったり、目やにが増えたり、目の周りが荒れてしまうこともあります。
また、まぶたの痙攣をおこすこともあります。
治療としては、結膜炎や角膜炎の治療をすることで症状は抑えられますが、重度のものだと外科手術をする場合もあります。
定期的に逆まつげを抜くことが、予防になります。
マルチーズのなりやすい病気③ 緑内障
緑内障は、眼球内の眼圧が高くなってしまい、視神経が圧迫されてしまい様々な症状がでてくる病気です。
原因は、眼房水と呼ばれる眼球内の水分がうまく排出されなくなり、圧力が高くなります。
症状は、目が痛くなるので、よく目を気にするようになります。
そして、瞳孔が開いたままになり、視野が狭まって動きたがらなくなったり、物にぶつかったりするようになります。
進行が進んでいくと、眼球が飛び出したようになります。
そして、失明する場合もあります。
完治する治療法はないので、目薬で進行を抑える方法が一般的です。
最近では、レーザー治療で眼圧のコントロールを行うこともあります。
しかし、痛みがひどく、失明している場合などは眼球の摘出を行うことも選択肢の一つとしてあります。
マルチーズのなりやすい病気⑤ 動脈管開存症
動脈管とは、お腹の中にいる胎児期に、大動脈と肺動脈をつなぐ血管のことで、通常生後3日程で閉鎖します。
お腹の中の胎児はまだ呼吸をしないため、肺に血液をあまり必要としません。
このため、血液は肺を介せず動脈管を通り、直接大動脈に流れるような仕組みになっています。
しかし、生まれて間もなく呼吸をしますので、肺にも血液が多く必要となるために、動脈管が必要なくなるということです。
大動脈開存症状は、この動脈管が閉鎖せず残ってしまい、様々な症状を引き起こす病気です。
先天的な病気で、マルチーズはなりやすい犬種です。
軽度の場合は、症状がでるのが5歳くらいまで無症状の場合もあります。
重度で症状がでるのが早い子だと、生後1~2ヶ月で発症します。
症状は、呼吸困難、咳、疲れやすい、元気が無くなるなどがみられます。
また、子犬の時期に発症すると、成長が遅れることもあります。
最悪の場合は死亡する怖い病気です。
治療は、軽度の場合は症状を軽減する対処療法で、薬を使用したり、運動を減らしたり、食事療法をしたりします。
重度の場合は、外科手術により動脈管の開存している場所を閉鎖します。
外科手術は、やってみなければ良くなるかどうかは分かりません。
マルチーズのなりやすい病気⑥ 膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼とは、後肢にある膝蓋骨が正常な位置から外れてしまう病気です。
原因は、先天的に、膝蓋骨を受ける大腿骨の溝が浅かったり、筋肉や靭帯が緩みやすかったりすることです。
また、後天的なものだと、事故や外傷で膝蓋骨が外れてしまいます。
症状は、歩き方がおかしかったり、びっこをひいたり、完全に外れてしまうと足をあげてしまいます。
また、痛みを感じる子もいます。
治療は、軽度であれば、外れてしまった膝蓋骨を戻してあげたり、消炎剤や鎮痛剤やサプリメントを使用します。
元に戻らない場合は、手術の対象となります。
マルチーズは先天的になりやすい犬種ですので、悪化しないように滑ってこけたりしないように、フローリングなどに気をつけてあげましょう。
また、激しい運動も避けたほうがいいです。
マルチーズのなりやすい病気⑦ 停留睾丸
停留睾丸とは、睾丸が正常な位置に降りてこず、腹腔内や鼠径部に止まってしまうオス特有の状態です。
通常であれば、生後半年以内には、正常な位置に降りてくるものです。
原因は、先天的なホルモンの異常や、睾丸降下を邪魔している部分があるなどです。
症状は基本的には無症状です。
しかし、両側停留溝の場合だと、生殖能力がなくなるため、繁殖ができません。
そして、最も重要な事は、腹腔内に停留している睾丸を放っておくと、将来、腫瘍化しやすくなるということです。
治療としては、若いうちに去勢手術を行うことです。
多くの動物病院では、子犬の時期のワクチン接種時に、軽い健康診断を一緒に行います。
その時に睾丸が停留していないかどうかを確認する獣医師も多いので、指摘してもらえる場合もあります。
マルチーズのなりやすい病気⑧ 僧坊弁閉鎖不全症
僧帽弁とは、心臓の中の左心房と左心室の間にある弁の名前です。
左心房から左心室へ行く血液が逆流しないようにする役割を持ちます。
僧帽弁閉鎖不全症とは、この僧帽弁の機能が低下し、血液が逆流してしまうことによって、心臓に負担がかかる病気です。
原因は遺伝性の因子が強いと考えられています。
マルチーズでは7~8歳では約80%に症状があるとされているほど、多くのマルチーズは僧帽弁閉鎖不全症になりやすいのです。
症状として、初期は軽い心臓の雑音ですが、進行していくと、咳や苦しそうな呼吸をするようになります。
舌が紫になるチアノーゼと呼ばれる酸素が不足している状態になります。
また、症状が悪化すれば、急にパタッと倒れたり、発作が起きたりして、呼吸困難を起こし、そのまま心臓発作を起こして死亡することもあります。
完治する事はない病気ですので、内服で症状を抑える治療が一般的です。
マルチーズを飼うことは、僧帽弁閉鎖不全症のリスクがあるということです。
定期的に健康診断をしてもらい、早期発見、早期治療をすることで、少しでも長く生きられるということです。
マルチーズのけがや病気の応急処置
マルチーズは、活発で遊ぶことが大好きな犬です。
また、気が強いところもあるので他の犬とのトラブルになってしまった時に、噛まれたり傷つけられることも十分考えられます。
そうなった時に飼い主もパニックにならないように、冷静に応急処置をしてあげることが大切です。
外傷の場合は、すぐに水で傷を洗い流し、清潔な布で傷口を拭いてあげましょう。
出血が多い場合は、圧迫して止血をしなければなりません。
明らかに骨折してそうなくらい力が入ってなければ、その部位を刺激しないようにすぐ動物病院へ連れて行きましょう。
マルチーズのなりやすい病気では、水頭症や僧帽弁閉鎖不全症などがあります。
これらの病気には、意識を失ってしまう場合があります。
もし、急に倒れたり、発作を起こしたりしてて意識を失った場合は、すぐに呼吸をしているか確認してください。
胸部を確認すると呼吸をしているのがわかります。
そして、呼吸をしていない場合は、胸部を抑えて刺激してあげたり、人工呼吸が必要となる場合があります。
そして、一刻も早く、動物病院へ連れて行きましょう。
また、心臓発作が起きて心臓停止した場合は、すぐに右下にむけて寝かせ、肋骨の上から垂直に心臓マッサージをします。
その他にも、何かいつもより様子がおかしければ出来るだけ早く動物病院へ連れて行きましょう。

マルチーズが下痢をしたとき
マルチーズは、神経質な性格から精神的に下痢をする事がよくあります。
なんらかの環境の変化があった場合は、精神的なものが原因で下痢をしている場合がほとんどですので、1~2日で治まる場合はそのまま様子を見ていても構いません。
しかし、下痢が続くようだったり、血が混じっていたり、他に症状が見られる場合は、動物病院で診てもらいましょう。
軽い下痢の場合でも、心配であれば動物病院で診てもらいましょうり
精神的な下痢なら、環境に慣れさえすればいずれ治るものです。
しかし、病気からくる下痢は大変です。
下痢のいう症状は、様々な病気の症状ですので、下痢だけでは何の病気かを特定する事が難しいのです。
他に何らかの症状が出ている場合は、その情報を正確に獣医師に伝えることで、病気の早期発見に繋がります。
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