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キースホンドの基本情報
キースホンドはオランダ原産の犬種です。
かつては船舶の番犬として長い間活躍してきましたが、現在ではオランダを代表する国犬に指定され、世界中でペットとして親しまれています。
オオカミのような毛色を持つことから「ウルフ・スピッツ」とも呼ばれています。
キースホンドの歴史
キースホンドの歴史
~ルーツ~
キースホンドの起源ははっきりしていませんが、18世紀以降から原産国オランダでライン川を航行する船の番犬として使われてきました。
スピッツ系に属する犬種ではないかと考えられており、フィニッシュ・スピッツやチャウチャウ、サモエドなど が掛け合わされて作出されたと考えられています。
18世紀ごろのオランダでは、フランス革命に先行して王室と愛国党との間に争いが起こっており、キースホンドはこの争いに巻き込まれることになります。
当時、愛国党のリーダーだったケース・ド・ギズラーという人物が飼っていた犬「キースホンド」が革命のシンボルとして掲げられていたのです。
しかし、愛国党の敗退によってキースホンドを処分する支持者が増えていき、さらにライン川を航行していた船が大型化していったため次第にキースホンドは活躍の場をも失っていったことで、絶滅寸前まで追いやられることになりました。
幸いにも少数の船乗りや農家の人々によって長い間細々と飼育されていたため、交雑によって大きく姿を変えることもなく絶滅を免れることができました。
さらにキースホンドを救うためにバン・ハルデンブルック男爵夫人によって繁殖活動が行われました。
こうした経緯のもとイギリスやアメリカへ渡り、原産国よりも先に犬種として公認された後、1933年にオランダのケンネルクラブでも公認されることとなりました。
キースホンドの歴史
~ポメラニアンとの関係は?~
キースホンドは、人気犬種のポメラニアンを大きくしたような姿をしています。
ポメラニアンの起源も定かとはなっていませんが、祖先犬はスピッツ系に属するサモエドだと言われており、キースホンドと同じ祖先犬を持つためだと考えられます。
他にも、キースホンドはポメラニアンの祖先にあたる犬だという説、キースホンドが作出される際にポメラニアンが掛け合わされたという説などもあります。
いずれにしても、キースホンドとポメラニアンには誕生ルーツ上に関係があったことが伺えます。
キースホンドの特徴
- ポメラニアンを中型犬にしたような姿
- あだ名は「スマイリングダッチマン(笑顔のオランダ人)」
- 豊富な毛に覆われている
- 毛色はウルフグレーのみ
キースホンドの特徴
~大きさや身体的特徴~
キースホンドは、体高43~46cm体重20~25kgの中型犬です。
体高と体長がほとんど同じ正方形に近い胴体で、がっちり体型の丈夫な体を持っています。
小さく三角の立ち耳に小さな目、口角が上がって笑ったように見える顔から「スマイリングダッチマン(笑顔のオランダ人)」という異名を持ちます。
キースホンドの特徴
~毛質や毛色~
キースホンドは全身を豊富な毛量に覆われていて、巻き上がった尻尾と首回りの飾り毛が特徴的です。
寒さから体を守れる綿のような下毛と、硬めで長い直毛のダブルコートになっています。
毛色はウルフグレーのみが認められていて、全身は毛先が黒いシルバーグレー、口・耳・目の周りはダークです。
尻尾の先は黒く、腹部や大腿部・しっぽの下部は薄いシルバーグレーとなります。
目の周りにはクリーム色が入っていて、メガネをかけているようにも見える特徴的な模様をしています。
キースホンドの性格・気質
- 愛情深く優しい犬
- 飼いやすくしつけやすい
- 本来の「番犬」よりも「愛玩犬」向き
- 攻撃性や闘争心が少なく穏やか
キースホンドの性格・気質
~飼いやすさは抜群~
一見するとオオカミに似たキースホンドは怖い印象を受けることもありますが、実際はその逆の性格を持っています。
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