Contents
軽症であれば安静に過ごすことで関節が正常に成長するのを待ちますが、重症の場合には外科手術が必要となります。
親犬に股関節の異常が見られないかを確認することも大切ですが、子犬の頃から食事と運動のバランスをしっかり管理して、異常にすぐ気付けるよう日々観察していきましょう。
グレートピレニーズの病気②
~膝蓋骨脱臼~
膝蓋骨脱臼は小型犬に多い病気で、膝のお皿が外れる脱臼する病気です。
脚への負担が増えることで起こりやすくなります。
症状として、片脚をかばいながら歩いたり不自然な動きを見せるようになります。
治療法は症状によって異なりますが、重症の場合は外科手術が必要となります。
滑りやすいフローリングなどに絨毯を敷したり、滑り止めマットを使って脚に負担がかからないよう飼育環境を整えてあげましょう。
グレートピレニーズの病気③
~骨肉腫~
骨肉腫とは、骨にできる腫瘍のことでほとんどが悪性です。
上腕や前腕、太ももやすねといった脚にできることが多く見られます。
原因は分かっていませんが、骨への負担や刺激によってリスクが高まると考えられています。
腫れる、痛みを訴える、不自然な歩き方をするなどといった症状が見られ、骨折することもあり、放置すると転移します。
治療では、骨肉腫になった脚の切断、抗がん剤の投薬治療を行いますが、残念ながら骨肉腫と診断された時点で転移していることが多く完治は難しい病気です。
症状が見られたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。
グレートピレニーズのミックス犬
ミックス犬と言えば、異なる犬種の良いとこどりとも言われ近年国内で大人気です。
そして、グレートピレニーズのミックス犬も存在します。
白くて大きなフワフワなグレートピレニーズのミックス犬には、どんな種類がいるのでしょうか。
ミックス犬① 「グレートピレニーズ×バーニーズマウンテンドッグ」
大型犬の中でも人気の高いバーニーズマウンテンドッグとのミックス犬です。
国内でも飼育されている方がいらっしゃるようで、グレートピレニーズのミックス犬としては多い方なのかもしれません。
どちらもフワフワの被毛を持っているので、毛足がやや長めのフワフワ犬種になるでしょう。
また、毛色は真っ白になることよりも、トライカラーのバーニーズマウンテンドッグの有色が入ることが多いようです。
性格は、どちらの犬種も体力豊富な使役犬でもあるため、パワフルなミックス犬となるでしょう。
ミックス犬② 「グレートピレニーズ×ハスキー」
ソリ引きの犬としてもイメージの強い「シベリアンハスキー」とのミックス犬です。
全体的な雰囲気ではグレートピレニーズ寄りになることが多いようですが、ブルーアイや目元はハスキーの表情が伺えます。
また、ハスキーの毛色を持つグレートピレニーズといった雰囲気の子もいるようです。
ミックス犬③ 「グレートピレニーズ×セントバーナード」
映画やアニメのモデルとして採用されることも多く知名度の高い「セントバーナード」とのミックス犬です。
セントバーナードは超が付く大型犬で、体重は50kg~91kgまでと言われていますので、ミックス犬においてもかなりの大きさになるでしょう。
垂れ耳やふくよかなボディなど似た点が多い両犬種ですが、セントバーナード柄のグレートピレニーズといった雰囲気の子が多いように感じます。
グレートピレニーズを飼うのに向いている飼い主は?
フワフワで優しそうにも見える容姿からグレートピレニーズを飼ってみたいと考える人は少なくないでしょう。
しかし、誰にでも飼える犬種というわけではないようです。
涼しい地域に住んでいる人
グレートピレニーズは寒さにはかなり強い犬種ですが、暑さは大の苦手です。
夏だけではなく春~秋にかけても暑さ対策が必要なほどです。
そのため、できるだけ涼しい地域に住んでいる人に向いています。
ちなみに、実際にグレートピレニーズを飼っている飼い主さんによると、暑さ対策のためのエアコンの電気代は月5万円近くかかると言われているため、経済的に余裕のあることも必要となるでしょう。
また、一般的なアパートやマンションでの飼育は、その体の大きさから考えると難しいでしょう。
体力のある人
かなり体格の大きな大型犬ですので、その力も相当なものです。
しつけはもちろんですが、散歩中などのいざという時でも行動を制御できるほどの力がある人が必要です。
散歩量も多めですので、飼育するには体力も必要となります。
その点からも、高齢者が飼育するには難しいかもしれません。
大型犬飼育経験者向き
グレートピレニーズは、賢い大型犬です。
主導権を握ろうとすることもある犬種ですので、しっかりとしつけが行える人でなければなりません。
そのためには、大型犬の飼育経験であることが望ましいでしょう。
グレートピレニーズの寿命と長生きしてもらうためにできること
グレートピレニーズの寿命
グレートピレニーズの平均寿命は10~12歳です。
通常小型犬よりも大型犬が短命の傾向があります。
グレートピレニーズの場合は、大型犬の中でも平均的な寿命と言えるでしょう。
長生きしてもらうためにできること
犬の寿命は人同様、住環境や食事、病気の予防などの健康管理によって寿命は大きく左右されます。
グレートピレニーズにとって快適な住環境を整えること、良質な食事、適度な運動、病気の予防で健康で長生きできるよう努めてあげましょう。
◆住環境
何度も述べますが、グレートピレニーズは暑さに弱い犬種で、グレートピレニーズが快適に過ごせる温度は15~21℃と言われています。
温度管理ができる室内で、快適な環境を整えてあげること健康を守ってあげましょう。
◆食事
健康な体づくりのためには良質な食事が欠かせません。
また、しなやかでフワフワの被毛を維持するためには良質なたんぱく質が必要です。
栄養バランスに優れ、消化のしやすい良質な食事を与えてあげましょう。
◆運動
かつては雪山で動き回るような生活をしていた犬種なので、豊富な体力を持ちます。
毎日十分な量の運動をさせてあげましょう。
ただし、大型犬に多い「胃捻転」に注意しなければならないため、食後の運動はさせないよう注意しましょう。
◆病気の予防
体重の思いグレートピレニーズは、普通に立っているだけでも関節に負担がかかっている状態のため、関節の病気にかかりやすいと言われています。
かかりやすい病気でも紹介した「股関節形成不全」や「膝頭骨脱臼」などには十分に注意していきましょう。
また、定期的な検診を行うことで、病気の早期発見・早期治療を行っていくことも寿命に大きく影響してきます。
グレートピレニーズ まとめ
- 超大型犬
- 愛情深く献身的な性格。意外に威圧的な態度を取ることも…。
- 毛足はやや長め。毛色はホワイト系で薄いイエローやグレーの斑が入ることも
- しつけやすさは難あり。しつけ教室も考慮に入れてしっかりとしつけることが必要
- 注意したい病気:「股関節形成不全」「膝頭骨脱臼」などの関節系疾患、胃捻転など
- 子犬の価格は家庭犬タイプで12~25万円前後
- 平均寿命は10~12歳くらい
グレートピレニーズのついて さいごに
大型犬であるグレートピレニーズを飼育するには体力と時間、経済力が必要です。
迎える前には、最後まで愛情と責任を持って育ててあげられるのかを検討しなければなりません。
それでも、グレートピレニーズは愛情深く子どもにも優しい犬種なので、正しくしつけることで良きパートナーとして、頼りがいある家族の一員になってくれるでしょう。
コメントを残す